
Webゲームプラットフォーム『Dreamoire(ドリモワ)』で6月17日から『イケメン王宮◆真夜中のシンデレラ』と『100日間のプリンセス◆もうひとつのイケメン王宮』のクラウドファンディングが絶賛開催中。
この開催を記念して、イケメンシリーズ(イケシリ)の『イケメン王宮◆真夜中のシンデレラ』の立ち上げを支えた、ディレクターへの特別インタビューをいたしました。
和風テーマが強みだったサイバードの中で、新たな「洋風ファンタジー」の世界を切り拓いた制作現場。
そこにあったのは、「誰もが感情移入できるプリンセス体験を届けたい」という情熱と、数ヶ月でリリースまで駆け抜けたチームの結束力でした。
立ち上げ時のディレクターに『イケメン王宮』誕生の軌跡と今だから明かせる制作秘話を語っていただきました。
「イケメンシリーズ(イケシリ)」の恋愛ゲームアプリとして2012年9月26日にリリースされた。
城を訪れた庶民であるはずの主人公が、なぜか王国の『プリンセス』に指名されてしまう。
『プリンセス』の役目は、「この国の王子様を見つける」こと。
王室直属の騎士団長との秘密の誓い、国王候補の公爵との真夜中の密会などの出会いを経て、たった1人の王子様を見つけるストーリー。

「イケメンシリーズ(イケシリ)」の恋愛ゲームアプリとして2014年4月30日にリリースされた。
『イケメン王宮◆真夜中のシンデレラ』の彼らや世界観・舞台設定はそのままに、ストーリーを現代に移した作品です。
主人公のOLが旅行中の思いがけないアクシデントから辿り着いた国ウィスタリアで、期間限定のプリンスに選ばれ、そこで出会うさまざまなイケメンたちと恋に落ちていくストーリー。

『イケメン王宮◆真夜中のシンデレラ』の立ち上げ時のディレクターS.K (以下「S.Kディレクター」):現在は株式会社サイバードでプロデューサーとして、全セクションと連携しながら、プロジェクトの方針決定、予算管理、品質管理を担当。
――当時の『イケメン王宮◆真夜中のシンデレラ(以下、王宮)』への関わり方を教えてください。
S.Kディレクター:開発時は、ディレクターとして携わっていました。当時は少人数の体制であったので、プランナーも兼ねていました。キャラ設定・新しい仕様の設計、画面デザイン・シナリオ・アバター・イラスト等の監修などなんでもやる!といった感じで幅広く携わらせていただきました。
リリース後もイケメン王宮の運営を行いながら、『100日のプリンセス』や海外版の『イケメン王宮』の開発・リリースも担当していました。
――イケメン王宮のテーマを「シンデレラ」を選んだ理由をお伺いしたいです。
S.Kディレクター:当時、社内では男女逆転の世界観を描いた『イケメン大奥』が大ヒットしており、「和物に強いサイバード」というイメージが非常に強い時期でした。洋風テーマの作品はまだヒット実績がほとんどない挑戦的な状況だったんです。
そんな中、腰を据えて王道の洋風作品を打ち出すにあたり、『イケメン大奥』で受け入れられた「男女逆転」というコンセプトから思考を広げ、女性が王様を選ぶという方向性になりました。そこから「女性なら誰もが『平凡な自分がプリンセスに選ばれる』というシンデレラストーリーに憧れるはず。そういう夢を叶えられる作品にしよう」とアイデアが膨らみ、後から「シンデレラ」というテーマがカチッとハマった形でしたね。
――主人公を「住み込みの家庭教師」という身近な設定にした理由もお伺いしたいです。
S.Kディレクター:ユーザーの皆様が「感情移入しやすい設定は何か」という議論を重ねた結果、ファンタジー世界の中に自然と馴染める「家庭教師」に着地しました。ファンタジーという現実とは異なる世界であっても、現実でもありえそうな職業にすることで、自分自身を投影して感情移入できる存在になるのではないかと思い設定しました。
――分かりやすいシンデレラテーマ、さらに感情移入のしやすい主人公ということを意識されていたんですね。
S.Kディレクター:はい。そのこだわりのおかげか、『王宮』をきっかけに初めて乙女ゲームに触れてくださったというお客様が非常に多かった印象があります。「初めてプレイした乙女ゲームが王宮でした」というお声をいただくことも多く、作り手として本当に嬉しく思っています。
――運営に携わる中で、ご自身の印象に残っているカレは誰でしたか?
S.Kディレクター:全員です……!本当にそれぞれに思い出があって……。
ですがあえて一人を挙げるなら 、個人的にはレオ(レオ=クロフォード)のストーリーが好きというか、本編のストーリーでより好きになったなと感じます。
個人的な思いですが、レオは一見チャラチャラした軽いキャラクターに見えるのですが、実はものすごく重い過去を背負っているんです。普段の軽薄な態度とは裏腹に、心の内には激しい復讐心を秘めている。
当時のイケメンシリーズのキャラクターの中でも、群を抜いてダークで重いバックボーンを持つキャラクターでした。ライターさんがその「チャラさと暗い過去のギャップ」を本当に見事に描き出してくださったので、非常に印象深く、今でも大好きなキャラクターですね。

――印象的だなと思ったスチルイラストはありますか?
S.Kディレクター:開発時に一番最初に出来上がってきたアラン(アラン=クロフォード)の共通話のスチルです。
プロモーションでも広く使用していたので、ファンの皆様にとっても馴染み深いスチルだと思います。あのイラストが上がってきた瞬間、「この絵が持つパワーはものすごい。この作品は絶対に愛されるな」という確信に変わりました。
イラストレーターのIRIASU先生の描く、繊細で美麗なタッチが素晴らしく、当時のスマホゲーム市場において、ここまでクオリティの高いファンタジーイラストは他にないと自負できるほど、圧倒的なインパクトがありました。

――『王宮』を支えた制作チームは、どのような雰囲気でしたか?
S.Kディレクター:当時は時代背景もありましたが、何より「制作期間が数ヶ月」という非常にタイトなスケジュールの中、全員が手を取り合って必死に駆け抜けていました。
ただ急いで作るだけでなく、これまでの仕様を大幅に見直して新しいシステムにチャレンジするプロジェクトでもあったため、とにかくアイデアを全力で仕様書に落とし込む日々でしたね。
当時は「ライターはシナリオだけ」「企画は企画だけ」といった職種の垣根が一切ありませんでした。シナリオを書きながら、機能の仕様書を書き、アバターの指示書も作る。まさに全員が総力戦で、文字通り「全員の力を結集して作り上げた」という強い実感があります。過酷ではありましたが、だからこそ強固な絆が生まれ、みんなで支え合いながらやり遂げられたのだと思います。
全員総力結集みたいな感じでやっていたので、本当に全員で作り上げたっていう感じがすごくしました。
後編へつづく
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後編では、妥協なき裏話から、プリンセスの皆様から贈られた”宝物”のエピソードに迫ります。『Dreamoire(ドリモワ)』での復活を通じた、ディレクターの熱い想いと新たな希望をお届けします。
『イケメン王宮◆真夜中のシンデレラ』の 立ち上げ時のディレクターS.K :現在は株式会社サイバードでプロデューサーとして、全セクションと連携しながら、プロジェクトの方針決定、予算管理、品質管理を担当。